【北ア】  剱岳北方稜線その2  バリエーション

 

 

前日は横着して濡れた靴のまま歩いたせいで、一日で靴擦れ…。

2日目は北方稜線の核心と睨んでいるが、さてどんなもんだろう?

 

 

 

2日目も朝からピーカン、お天道様に感謝!

 

 

白ハゲ山頂より大窓ノ頭・池平山・そして剱岳

 

 

 

大窓へは稜線通しではなく、途中から右手の谷地形を下る。

急な草付きのため2足歩行をあきらめシリセードしてみたら、これが楽チンで大正解!

草付きからハイマツやゴーロ地帯を下り、最後に左へトラバースすれば大窓だ。

 

 

大窓のお地蔵様

 

 

 

せっかく大窓まで下ったというのに、今度は大窓ノ頭への激登りが待っている。

これまでと比べると踏み跡はまぁわかりやすいのだが、とにかく急・・・。

振り返ると先ほど大窓に下ったラインが一望、なるほどねぇ。

 

 

真ん中の谷地形を大窓へ下った

 

 

 

大窓ノ頭に登るとすぐそこに池平山北峰が見えるようになるが、

ちょっとビビッちゃうくらいの山容。

 

「あんなの登れるんかいな?」 

 

半信半疑ではあるが、いざ池平山へ!

 

 

複雑な地形の池平山北峰

 

 

 

実際歩いてみると意外にも踏み跡は明瞭。ヤブ漕ぎはまぁそれなりにあるけれど。

途中直登できない岩峰にを左に巻くと、5m程のクライミングポイントとなる。

ロープは出さずに連結スリングをザックに結び、空身で突破してからザックを引き上げた。

ザックを担いだままではちょっとテクニカルかも?

あとに難所はなく、すんなり池平山北峰へ。 

 

 

寂峰 池平山北峰にて

 

 

池平山南峰も北峰に負けないくらい不気味

 

 

 

南峰へは一旦下って登り返すのだが、ここでも草付きの岩場に行く手を阻まれる。

宙に張られた残置ロープは古くて信用できず、微妙なスタンスを繋ぎ何とか岩の上部に抜ける。

実質5mほどなのだが、けっこう緊張させられた。やっぱり残置ロープ使えば良かったか?

 

池平山南峰には山頂標識があり、いかにも一般道のあるピークといった感じ。

 

 

池平山まで来れば、剱岳は見た目には近いのだが・・・

 

 

 

通常だとここから池平小屋へ下り小窓雪渓を登り返して小窓に向かうのだろうが、

当初の予定通り、南峰からさらに道なき稜線をたどって小窓へと向かう。

ここが今回最大のヤマ場だと覚悟していたのだが、意外にも明瞭な踏み跡が続いていた。

最後はかなり急な下りになるが、残置ロープや木につかまりながら小窓に降り立つ。

 

赤谷山から続いたヤブ漕ぎや核心部を無事に終え、緊張感からも解放されひと安心。

 

 

それにしてもとんでもないところを下ってきたみたい。

 

 

 

まだまだ残雪たっぷり小窓雪渓

 

 

 

時間を見るともう13時半過ぎ・・・。今日中に早月小屋はこりゃ無理っぽい。

果たしてどこまで行けるか、池ノ谷の頭かあるいは三ノ窓か?

 

あれやこれやと先のことを考えられるのは、

小窓からの踏み跡が一般道並みになったための余裕か?

でも無我夢中さが無くなり、逆に疲労感を感じるようになった。

 

草付きから岩混じりに景色が変わり、眼前にそびえるは小窓ノ王。

岩だらけになると踏み跡が薄くなるが、まぁ適当に。

 

 

小窓ノ王を仰ぎつつ、いよいよ剱岳の懐へ

 

 

この雪渓横断のためだけにピッケル&アイゼン持参は面倒だ

 

 

小窓ノ王の肩まで登りつめると、不意に池ノ谷ガリーが姿を現す。

 

 

とてもルートとは思えない池ノ谷ガリー

 

 

この疲れた体であんなガリーを登ろうなんて気は少しも起きず、

ガラガラな踏み跡を下り、鞍部の三ノ窓で2日めの夜を迎えることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013.9.28. Sat 剱岳北方稜線その2

 

【 白ハゲ7:00ー大窓7:35/45ー大窓ノ頭9:25/45ー池平山北峰10:45/11:00ー

池平山南峰12:05/20ー小窓13:40/55ー小窓ノ王肩16:10/20ー三ノ窓16:40 】

 

 

その1はコチラ!

その3はコチラ!